セレッソ大阪スポーツクラブ

桜なでしこ物語

桜なでしこ物語|第24回 ガールズはチャレンジリーグへ

2019.12.09
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ガールズはチャレンジリーグへ

 2013年に新設されたセレッソ大阪堺ガールズ。セレッソ大阪堺レディースの下部組織として活動をスタートさせ、関西女子リーグ3部、同2部を経て2015年には同1部に昇格して優勝。同年から、チャレンジリーグ入りを目指した挑戦を続けてきた。2015年と2016年は、チャレンジリーグ入替戦予選大会に出場。善戦するもののあと一歩及ばす、涙を呑んできた。その間、関西女子リーグ1部では優勝を続けたことで、「上のステージへ」の機運は年々高まっていた。

 3回目の挑戦となった2017年は、チャレンジリーグ入替戦予選大会の予選リーグを3戦全勝で突破。順位決定戦でINAC神戸レオンチーナに敗れたものの、予選2位で入替戦出場権を獲得、初のチャレンジリーグ入替戦に臨んだ。相手は、ノルディーア北海道だった。ホーム&アウェイで行われた決戦は、初戦のホームが1-1、アウェイの第2節は0-0といずれもドロー。アウェイゴールルールのため、ノルディーアのチャレンジリーグ残留が確定した。両試合ともにアグレッシブに戦い、シュート数では上回っていただけに悔しい結果になった。

 が、福岡J・アンクラスのチャレンジリーグ退会が決まっていたため、もう1枠をINAC神戸レオンチーナと争う第3節が行われた。2017年12月7日、レディースのなでしこリーグ昇格が決まった翌日、アウェイで行われた最後の決戦に臨んだ。立ち上がりからセレッソが積極さを見せ、相手のミスから善積わらいが先制ゴール。田中智子、百濃実結香が追加点を奪うと、DF陣も相手の攻撃を完全にブロック、3-0で完勝した。

 3年越しの目標達成に、ゲームキャプテンを務めた藤原のどかは「時間がかかってしまいましたが、なんとか決めることができました」と、涙まじりにあいさつ。ムードメーカーで、長くチームに貢献してきた藤原にとって、肩の荷を下ろした心境だった。レディースはなでしこ1部、ガールズはチャレンジリーグ、ともに入替戦を勝ち抜いて新たな舞台に立つことに-2017年12月、未来が明るく輝いて見えた。


3年越しに目標を達成!2017年12月7日、ガールズがチャレンジリーグ参入を決めた。

 【その後】
 レディース、ガールズともに入替戦を制して、目標であった次のステージに到達した2017年。総力戦で戦った入替戦の日々は、選手たちの心身のたくましさを感じました。いつも明るくダンスでチームを盛り上げてくれる藤原のどか選手の涙のあいさつは今でもはっきりと覚えています。

 文・横井素子