セレッソ大阪スポーツクラブ

桜なでしこ物語

桜なでしこ物語|第18回  2016年なでしこ2部、手ごたえ十分の3位

2019.10.21
「桜なでしこ物語」についてはこちら  をご覧ください。

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2016年なでしこ2部、手ごたえ十分の3位

 2016年は、それまでの苦労が結果に結びつき始めたシーズンになった。成長のスピードが上がり、心身ともに充実しつつあったのだろう。今まで勝てなかった相手に勝てるようになり、まったく歯が立たないと思われたチームにも善戦し、勝点を奪えるようになっていた。
 象徴的な試合が第14節のちふれASエルフェン埼玉戦(9月18日@鴻巣市立陸上競技場)。この試合は、アカデミートレーナーの柴田郁美によるレポート(「レディースブログ」から抜粋)で振り返ってみる。

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対戦相手は、過去に1度も勝てたことがない相手、
そして、リーグ2位の相手、
そして、そして、このリーグで無敗の相手、
ちふれASエルフェン埼玉でした。

小雨が降る埼玉、
キックオフの時間帯からは雨も強くなり、足もとの悪いピッチコンディション。
キックオフから何度もピンチを招き、落ち着かない状態が続きます。

しかしながら、成長を感じたこの試合
全員が走り続けて、無失点で前半を終えます。
 
ハーフタイムには
積極的に自分たちでコミュニケーションをとっていました。

そして、勢いを落とさずに後半戦へ
62分 
林選手からの攻撃的パスを、宝田選手が絶妙なファーストタッチからのシュートで先制します。
宝田選手は絶好調、連続得点です。

それからもビッグチャンスを作り、自分たちのペースの時間帯が増えましたが、
ゴールにはならず。

全員で守りきり1−0で勝利をおさめることができました。

最後のお礼の挨拶のとき…
西田選手、この勝利への思いがこみ上げてきます。

チャレンジリーグへ参入したころを知ってくださっている方々には、
今日のこの試合の勝利は、感慨深いものがあったのではないでしょうか。

大人のチームに大敗し、
蹴っても、蹴っても、クリアしても、クリアしても、相手のボール。
コーナーや、セットプレーでは、失点。
連敗をし、負けるたびに、泣いて帰った辛い日々がありました。

そして、今回、そんな勝てなかった相手に勝利することができたのです。
喜びは大きかったにちがいありません。

この笑顔です。

しかし
まだまだ、ここはゴールではなく、成長途中です。
これからも、選手たちの成長をともに見守ってください。

(全文 )


初めてちふれに勝ち、喜ぶ選手たち。決勝点の宝田沙織選手(No.11)をねぎらう。

【その後】
 柴田郁美トレーナーの愛情いっぱいのブログは、何度読んでもいいものです。
「蹴っても、クリアしても、相手ボール」は2013年、2014年あたりまで続きました。あの頃は、「フィジカル勝負に出られると厳しいな、経験ある相手の試合運びにしてやられたな」などと、私もよく負け惜しみを口にしたものでした。 

文・橫井素子