セレッソ大阪スポーツクラブ

高円宮妃杯全日本 U-15 女子サッカー選手権大会 1回戦 日テレ・東京ヴェルディメニーナ戦|レビュー:

2023.12.10
2023年12月9日(土)高円宮妃杯 JFA 第28回全日本 U-15 女子サッカー選手権大会 1回戦
セレッソ大阪ヤンマーガールズU-15 1-1 日テレ・東京ヴェルディメニーナ
試合詳細 >
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高円宮妃杯JFA第28回全日本U-15女子サッカー選手権大会1回戦の日テレ・東京ヴェルディメニーナ戦が磐田スポーツ交流の里ゆめりあ球技場多目的グラウンドで行われました。
優勝を目指す全国大会の初戦、強豪相手ということもあり、緊張が見て取れる選手もいる中で試合が始まります。
ウイングを置いて両サイドをワイドに使おうとする相手に対して、セレッソ大阪ヤンマーガールズU-15は、連動したコンパクトな守備でサイドにボールの奪いどころを作り、良い守備からの攻撃を狙います。
立ち上がり、相手のビルドアップに対して前線から積極的にプレスをかけます。開始3分、FW田村・MF中村の連動したアプローチに呼応した左SB安田が前向きにボールを奪い、そのままクロスまで持ち込みますが、走り込んだ田村にはわずかに合いません。4分、CB四本の縦パスを受けた中村が相手を背負いながら巧みにターンして一気に加速します。中村のスルーパスを受けたFW池田が左サイドからエリア内に侵入してシュートまで持ち込みますが、ここは相手DFにブロックされます。8分には右サイドでの相手スローインからミドルシュートを打たれますが、GK関口が正面で受け止めます。続く12分・15分にも中盤でボールを保持する相手が遠目からのシュートを放ちますが、いずれも枠の上に外れます。
相手にボールを持たれる時間が長くなりますが、落ち着いた守備により、決定的な場面を相手に作らせずに試合を進めていきます。
しかし、前半19分に一瞬の隙を突かれます。左サイドのライン側で繋ごうとしたボールを相手に奪われカウンターを許します。相手のドリブルにCB寺田が対応しますが、上手く入れ替わられてPAに入ったところでシュートを打たれます。このシュートがゴール隅に決まってしまい、相手に先制を許します。
しかし、選手達は気を取り直して攻めに出ます。20分には右SB竹田が浮き球のパスをDFラインの背後に送ります。これを池田が上手く収めてゴールへ向かいますが、相手DFのカバーも粘り強く、シュートまで至りません。
24分、ボールを持つ相手CBに対して田村がプレッシャーをかけて後ろ向きにさせます。池田も続けて追って相手ゴール近くでボールを奪います。エリア内に侵入してシュートを打とうとしますが、ここも相手のカバーが早く、得点できません。
良い守備ができている中での前半29分でした。連動した守備から、中村が相手SBのボールを奪ってドリブルで持ち込みます。左からカットインしながらエリア外からシュートを放ちます。これがゴール左下に決まり貴重な同点弾となります。
前半残り時間も相手にボールを持たれる時間が続きますが、集中した守備により、中央は破らせずに粘り強く対応して前半を1-1で終えます。

ハーフタイムには、サイドの守備とFWが相手SBの背後を取る意識を持つことの確認をして後半に臨みます。

後半もボールを動かしてくる相手に集中して対応しながら、ボールを奪ってからの素早い攻撃を狙います。ただ、前半から守備に追われる時間が長く、ボールへのプレッシャーや前後左右のスライドを繰り返すことで選手達の体力は消耗していきます。後半10分過ぎからはDFラインと中盤の間を使われる場面も出始めて、相手に高い位置でボールを持たれる時間が続きます。15分には、サイドから中央へボールを動かされ、ワンタッチの浮き球スルーパスがDFラインの背後に出されます。PA付近でフリーの状態からシュートを打たれますが、シュートミスに助けられます。その後も、ボールを動かしてサイドからの突破やクロスで攻撃を試みる相手に対してゴール前は守りながら試合を進めていきます。24分、交代で出場した酒本が田村とのワンツーで右サイドを駆け上がり、最後は中央に折り返しますが味方には合いません。その後も相手に攻め込まれる時間は続きます。27分、左サイドから右サイド深い位置にロングボールを蹴られ、相手ウイングにカットインからミドルシュートを打たれますが、ここはGK関口が落ち着いて対応します。29分と30分にも立て続けにピンチを迎えますが、相手のシュートミスもあり、得点は許しません。
自陣で守り続ける時間の中で、数少ないチャンスが訪れます。竹田が前方に送ったロングボールに池田が反応しDFと競り合いながらボールを収めます。PA内で切り返して、走り込んだ田村にパスを送ります。絶好のチャンスでしたが、飛び込んだGKにシュートを阻まれます。
相手のサイド攻撃・CK・ミドルシュートの猛攻を凌ぎ切ったアディショナルタイムでした。四本のロングボールがDFラインとGKの間に落ちます。DFとGKが上手く対応できなかったボールに田村が足を合わせてシュートにします。浮き球でゴールに向かったボールでしたが、ゴールライン上で相手DFがカバーして惜しくも得点とはなりません。
80分では決着がつかず、試合はPK戦に突入します。大きなプレッシャーのかかる中で、両チームとも選手達は冷静にシュートを決めていきます。後攻のセレッソは、牧之瀬・中村・飯田・安田・竹田・四本・池田と7人が決めて、相手チームの8人目のキッカーでした。ゴール左に蹴ったシュートを関口がタイミング良く合わせてストップします。決めれば勝ちという状況で、セレッソの8人目の田村が冷静にゴール右隅へ決めて試合に決着をつけます。

相手にボールを持たれる中で心身ともに苦しい時間が長かったですが、PK戦も含めて最後まで粘り強く戦った選手達。連戦になりますが、この勝利を糧にして2回戦もチーム一丸で戦いたいと思います。
試合会場まで駆けつけていただいた皆様、また、遠くから応援してくださった皆様、ありがとうございました。引き続き、熱い応援をよろしくお願いいたします。

セレッソ大阪ヤンマーガールズU-15監督 金澤史朗