セレッソ大阪スポーツクラブ

日本クラブユース女子 準々決勝 JFAアカデミー福島戦|レビュー:

2023.08.05
2023年8月4日(金) 第5回 日本クラブユース女子サッカー大会(U-18) 準々決勝
セレッソ大阪ヤンマーガールズU-18 2-1 JFAアカデミー福島
試合詳細 >
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本日、第5回日本クラブユース女子サッカー大会(U-18)準々決勝 JFAアカデミー福島戦がコーエィ前橋フットボールセンターDにて開催されました。

前日の浦和レッズ戦に続き、目標の優勝に向けて負けることのできない大一番。緊張感の張り詰めた試合はセレッソボールでキックオフされます。
試合は僅か2分で動きます。前線から下がってきた木下へ楠が縦パスを入れ、木下がそれをさらに前方の佐藤へ送ります。佐藤は2タッチ目で中田へ落とし、中田は左サイドから斜めに走り込んだ中村へワンタッチでスルーパスを出します。抜け出した中村はGKを見ながら左隅へシュート。ボールはポストに当たりながらゴールへ入り、これが貴重な先制点となります。
前からプレスを掛けてきたい相手に対して、セレッソは最終ラインからボランチやFWへ縦パスをつけることで的を絞らせずにボールの保持と前進を目指します。また、相手が中央を閉めた時には、両SBの竹田・牧口が高い位置を取ることで相手の背後を狙っていきます。
相手は後方から両サイドへ斜めのロングボールを蹴り込んで起点を作り、そこからさらにゴール前のスペースにボールを入れて人を走らせてきます。サイドのスペースに走り込まれることは何回かありますが、守備陣の集中は途切れず、また相手のパスミスもありゴール前で決定的なピンチを迎えることはほとんどなく時間は進んでいきます。
ただ、前半途中からセレッソは中盤以降が下がり気味になり、前からのプレスがかけにくい状態が続きます。ボールを奪っても低い位置からの攻撃となり、FWがパスを受けても相手ゴールまで遠くサポートも少ない状態です。
そんな中、35分に相手最終ラインの背後へ走り込んだ中村へ牧口からロングパスが通ります。中村の突破はDFのカバーに阻まれますがここでCKを得ます。木下が蹴ったボールはあと僅かで四本の頭へ届くところでしたがGKのセーブに阻止されます。
アディショナルタイムには、急遽でしたが、竹田→古田の交代を行います。また、それに伴うポジションチェンジもして残り時間を乗り切ろうとします。
前半終了間際にはセカンドボールを回収され、相手ボランチからFWへロングパスが出されます。完全に抜け出されるタイミングでしたが、パスが長くなり天野がキャッチして事なきを得ます。
前半は相手のシュートを1本に抑え、立ち上がりのリードを守ってハーフタイムに入ります。

ハーフタイムでは、相手のボールの持ち方などの状況をよく見たうえで人を前に出していく守備をすること、攻撃では前方に付けるパスの質を工夫することなどを確認して後半に臨みます。

前半途中に交代で入った古田が後半キックオフ直後から積極的に走ります。後半2分、相手スローインから始まったボールを追いかけ相手陣内の深くで奪います。それを木下に繋げると、木下は迷わずシュートを放ちます。威力のある素晴らしいシュートでしたがクロスバーに嫌われます。
直後には、右サイドからのクロスボールが流れてきたところを牧口が左足ボレーで狙いますが、シュートを打ち上げてしまい枠を外します。
何としても追いつきたい相手は前線からのプレスを強め積極的にボールを奪いに来ます。それに対して、セレッソは背後へのボールも利用しながら相手を外してゴールを目指します。また、足を痛めた中田に代わって投入された牧之瀬も中央でボールを受けてリズムを作ります。
25分でした。相手を押し込んだ流れで、相手陣内深い位置から牧口のクロスボールが上がります。このこぼれ球に木下が反応し、コントロールから得意の左足でゴールに蹴り込み得点。
これで2点差として試合を優位に進めますが、相手の猛攻も続き、一瞬も気が抜けません。
29分にはCKから頭で合わされますがシュートは枠の上に外れて助かります。直後のゴールキックに対しても前から奪ってショートカウンターを狙ってきます。
相手の勢いに押される中での後半30分。ロングボールから左サイドを破られてクロスボールを上げられます。これを走り込んだ選手に頭で合わされて1点差に詰め寄られます。
その後もアカデミー福島の猛攻は止まらず、セレッソは耐える時間が続きます。
相手の速いプレスとロングボールで全体が押し下げられて、35分にはセカンドボールを相手に拾われてロングシュートを打たれますが、ここは天野が正面でキャッチします。
表示されたアディショナルタイムは5分、途中交代で退いたキャプテン中田もベンチから味方を鼓舞します。
前線も懸命にボールを追いますがプレスがかかりきらず、DFライン背後へのボールで抜け出される場面がその後も続きます。
残り時間4分のところで、右サイドを破られてグラウンダーのクロスをゴール前に送られますが、四本が必死に戻って相手に渡る前に触ります。このこぼれ球も相手に渡り、正面からフリーでシュートを打たれますがゴールカバーに入った楠が体に当ててギリギリのところで守ります。
ラストプレーのCKでは相手GKもゴール前に上げて1点を狙いに来ますが、ここも耐えて試合終了のホイッスルを聴きます。

前半と変わって、後半は背後を取られるシーンや相手のシュート数も多く、危ない時間が続きましたが、ゴール前はしっかり守ることで試合をコントロールしました。少ないチャンスでしたが、しっかり追加点も挙げられたことが勝利につながりました。

休息日を挟み、次は準決勝です。その舞台でも、セレッソらしく攻めの姿勢を貫いてゴールを狙いに行くサッカーを見せられるように良い準備をしたいと思います。

本日も暑い中応援に駆けつけてくださった皆様ありがとうございました。
準決勝に向けて選手達の気合も高まっています。引き続き熱いご声援をよろしくお願いいたします。


セレッソ大阪ヤンマーガールズU-18コーチ 金澤史朗