セレッソ大阪スポーツクラブ

林 穂之香選手 スウェーデン AIKフットボール移籍に関する記者会見レポート【12/18 質疑応答など追記・再掲】

2020.12.17
12月17日(木)、へ完全移籍が決定した林 穂之香選手のオンライン記者会見を行いました。
内容についてお知らせいたします。

一般社団法人セレッソ大阪スポーツクラブ 藤田信良代表理事あいさつ
平素はセレッソ大阪堺レディースをはじめセレッソ大阪アカデミーの活動について、ご支援、そしてご取材いただきありがとうございます。
このたび、セレッソ大阪堺レディースの林 穂之香選手のスウェーデン女子1部リーグのAIKフットボールへの移籍が決まりました。
先日の宝田沙織選手に続いての移籍決定となります。
林 穂之香選手は、2011年にセレッソ大阪堺レディースに加入、チームの中心選手としてプレーを続けてきました。
また2017年からはキャプテンとしてチームをひっぱり、長く先頭に立って頑張ってくれました。
また昨年からはなでしこジャパンのメンバーにも選出され、将来が期待されています。
そんなかけがえのない選手を送り出すことについては、もちろん寂しい気持ちがございます。
しかし、本人の希望をくみ、また育成型クラブとして更にスケールの大きな選手に成長してくれることを願って、送り出したいと思います。
皆様におかれましては、引き続き林 穂之香選手を応援いただきますようお願いいたします。





林 穂之香選手コメント
本日はお集まりいただき、ありがとうございます。
来年から、スウェーデンでプレーすることが決まりました。
今は楽しみな部分と不安な部分があります。
ですが、自分で決めたことなので、サッカー面でも、人間としても成長できるよう頑張ってきたいと思います。
セレッソでプレーして10年目、もうすぐ10年になろうとしています。
ここまで大切に育てていただいたクラブの皆さま、ファン・サポーターの皆さま、スポンサーの皆さまには感謝の気持ちでいっぱいです。
チームメイトにも恵まれて、連勝、連敗、降格、昇格と様々なことを経験させてもらいました。
向こうで成長していく姿やいいプレーを見てもらうことが、私にできる恩返しの一つだと思うので、精一杯プレーしてきたいと思います。
本日はありがとうございました。

質疑応答 
--オファーを聞いたときの気持ちと決断した理由を教えてください。
「率直にうれしかったです。お話をいただいて、海外でプレーしたいという気持ちがあり、このクラブでプレーしたいと思って決めました」

--スウェーデンリーグのイメージについては?
「他の国に比べて自分の中であまり情報がなかったんですが、クラブのことを自分で調べたりTwitterやインスタグラムなどで見たりして、前に迫力があるプレーだとか、つなぐところはつないだりとかというところはすごく魅力的だなと感じました」

--今のお話を聞いているとオファーを受けて、自分で調べて魅力を感じて(決めた)ということですか?
「はい、そうです」

--海外でプレーしたいと思った理由やもっとうまくなりたいと思ったのは、なでしこジャパンを経験したことや来年の東京五輪に出るためにという思いはありますか?
「そうですね。代表での活動もそうですけど、セレッソで長くプレーしていくにつれて、もっとうまくなりたい、成長したいと思い、いろいろな選択肢があるなかで海外の挑戦を選びました」

--今年のシーズンを振り返って、できたこととできなかったことについては?
「なでしこリーグではチームとしてずっとやりたいと思っていた前線からのアグレッシブな守備と迫力のある攻撃やつないでゴールまで行くというところは、みんなで体現できた部分で成長したところだと思います」

--残るセレッソでの大会ということで、皇后杯に向けた意気込みを教えてください。
「皇后杯は初戦の時からずっと、今年は絶対優勝しよう、とみんな言っているので、そこを目標にして戦っていきたいと思います」

--準決勝、決勝の会場がご出身の京都であるというのは、モチベーションのひとつになっているでしょうか?
「そうですね、私自身京都に住んでいるので、そこでプレーできるのはすごく楽しみです」

--今、大学に通っておられると思いますが、4年間で大学で得たもの、成長した点は?
「スポーツ系のことを学んできたのですが、特にスポーツ心理のほうも学んでいて、言葉かけがプレーに影響を与えるというところがあるので、そういった部分ではキャプテンとしてみんなと話すときに少しは還元できたんじゃないかなと思います」

--キャプテンとして言葉かけをするとき、具体的にどういうことを考えてされましたか?
「自分より年下の選手が多く、年の離れた高校生もいるので、そういう子たちが伸び伸びプレーできるというか、自分の力を発揮してもらえるように、プラスの言葉かけというか、失敗しても次につながるようなことを意識してやっていました」

--大学は来年3月に卒業予定ということですか?
「はい。あとは卒業論文を完成させて発表するだけです」

--論文のテーマを教えていただけますか?
「テーマは、『運動前に与える感情喚起メッセージが周囲と反応時間に及ぼす影響』というタイトルです」

--藤田代表理事に伺います。相次いでセレッソから世界に選手を送り出していますが、ここまでの選手育成についての手ごたえについてどのように感じていらっしゃいますか。
藤田代表理事「もともと育成型クラブを目指してこの社団(一般社団法人セレッソ大阪スポーツクラブ)を作って、レディースの選手たちももう10年やってきています。レディースの下にはガールズがあって、中学生からずっと育ってきているわけです。その中で少しずつみんなが力をつけてきたのだと思います。これからも当然宝田さん、林さんに続く選手が出てきて、どんどん下から上がってもらわないと困りますし、監督、コーチはそれを目指して指導していると思います」

--セレッソでやってきたことで、自分の成長を助けてくれたというか、どんな環境が自分にとって良かったと思いますか。
「自分のサッカーのプレーはほとんどセレッソで学んだというか育ててもらったことなので、特にこれというより、今しているプレーは全部ここで育ててもらったことかなと思います」

--スウェーデンというのは我々もあまりなじみのない国かと思いますが、向こうに行ってサッカー以外に楽しみにしていることなどはありますか?
「まだそこまで余裕がないので、考えていませんでしたが……北欧なので、いつかオーロラとか見られたらいいなと思います(笑)」

--今回AIKフットボールからオファーをもらったということですが、ボランチとしてどんなところが評価されたのでしょうか?
上釜広行(レディース強化担当)「林についての評価は、今コンパクトなサッカーをしているなかで、林はピンチとチャンスがしっかり感じられていて、サッカーIQが高いというところと、プレッシャーのなかでしっかりとボールを止めて蹴れて運べるところは非常に評価してもらったと思っています」

--海外移籍に挑戦したいとと思うようになった大会とか具体的なきっかけとかはどういうところにありましたか?
「大会とか具体的なきっかけではなく、1年から1年半ぐらい前から、徐々に選択肢として考えていて、だんだんと現実味を帯びてきたという感じです」

--欧州だとチャンピオンズリーグとかもあると思いますが、イメージはありますか?
「いえ、全然ないんですが、1年後2年後とかに成長していって、自分だけではなくてほかの選手もそういうリーグに所属していて、日本人対決とかできたら盛り上がっていくんじゃないかなとは思います」

--今季1部で4位、なでしこジャパンにも選ばれている中で、海外で通用させたい自分のプレーと逆にスウェーデンでプレーすることで伸ばしたいなと思う部分はありますか?
「プレーの判断だったり技術的なところは通用させていきたいですし、どんどん伸ばしていきたいです。あとは海外なので、コンタクトプレーやスピードパワーの自分の基準を上げられるようにしたいと思います。

--今回、宝田選手と同じタイミングでの海外移籍となりましたが、二人は今まで切磋琢磨されて来たと思いますが、お互い今回の移籍について相談したり、声を掛け合ったりというのはありましたか。
「移籍が決まってから、お互い違うチームにいって、そこで成長してまたいつかセレッソに戻ってきて、一緒にプレー出来たらいいね、という話はしました」

--スウェーデンとアメリカで距離的には遠くなりますが、お互いのプレーは気になりますか。
「そうですね。沙織のプレーもですし、スウェーデンにいったあとにセレッソ大阪堺レディースの状況も絶対に気になると思うので、チェックしたいと思います」

--あらためて後輩たちにメッセージは。
「自分がセレッソで育ててもらってそれを海外のチームでも通用させたり、成長していく姿を示していきたいですし、後輩にはみんなセレッソのことが好きなので、自分たちが抜けても、よりセレッソのプレースタイルというかサッカーを体現していってほしいなと思います」

--またセレッソに戻ってきて、という話がありましたが、スウェーデンからステップアップして別のリーグで……ということは思い描いていますか。
「これから2年後にどこのチームでプレーするかとかはまだ全然考えていないです」

--来年の東京五輪に向けた意気込みをあらためて。
「目標にしているところなので、これからも引き続き目指していきたいですし、スウェーデンでプレーして自分を高めていくことが結果的にそういうところにつながればいいなと思います」

--今までと違ってプロになるというところで気持ちの変化はありますか?
「今までは学業と両立したりとか、練習に通うのにすごく時間がかかったりとかいろいろあったんですが、その時間をサッカーにかけられるというか、自分のことにも少し振り分けられると思いますし、それと同時にプロとしてやっていくのでサッカーに関しても、そのほかでももっと責任をもって生活していかないと、と思います」

※応答中、特記がないものはすべて林選手のコメントです。


林 穂之香選手 スウェーデン女子1部リーグ AIKフットボールへ完全移籍のお知らせ(リリース)